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2012年12月の4件の記事

2012年12月15日 (土)

オトシンクルスの採集動画

本ブログはできるだけ自分で撮影した写真を使って更新するよう心がけているのですが、
たまには息抜きということでYoutubeの動画を紹介して楽しちゃいます。

観賞魚として(または水槽に発生する茶色いコケの掃除係として)非常にポピュラーな
通称「オトシンクルス」(Otocinclus affinisを南米の川で採集する動画です。

川面の小さなさざ波を一掬いすると…

まず一網で獲れる数に圧倒されますね。
南米の河川の豊かさが良くわかります。

ただ、一網とはいえこれだけの量を獲るというのはちょっとやりすぎな気も・・・。

まあ、捕まえる数といい採集後の処置といい、
この一行はほぼ間違いなく観賞魚としての売買を目的とした業者の方々かと思われます。

僕も観賞魚飼育を趣味にしていたことがあったので、
ショップに売られている魚の多くはこのようにして集められているのか…と再確認して
ショックを受けた映像です。
(僕はお店で購入する魚はブリード個体のみに限り、いわゆるワイルドものには手を出さない主義でしたが…。)

まあ、この映像に写されている分だけでは批判の材料としては不足です。
単価の安い小魚の採集をこれだけで切り上げていたら、業者としては良心的な方ともみなせるでしょう。
逆にこの映像の後も獲れるだけ獲っていたならもはや乱獲としか言えませんし…。

この映像だけを見ても、意見が分かれるでしょう。
「これだけうじゃうじゃいるなら多少獲っても平気平気。」とも言えるし、
「こんな獲り方を続けてたらあっという間に数が減ってしまうよ!」とも言えます。

とにかく観賞魚や昆虫類、エキゾチックアニマルなどを愛好する人には、
一度この手の動画や資料をしっかりと見てみることをお勧めします。

それにしてもこの動画ではどうして一ヶ所にオトシンクルスがこんなに密集してたのかなー。
産卵?でもオトシンクルスってこんなに群れで一斉に産卵するようなタイプには見えないんだけどなー。

どなたか詳しい方、教えてください!

ヤシガニ

先日の沖縄旅行で見かけた光景。

Imgp1148
まだ小さなヤシガニが某所で結構な値段で売られていました。

ヤシガニはその身肉が美味しいので、南西諸島の各地で古くから食用に供されています。
(たまに毒をもっている個体がいて、中毒する事件もあります。)

沖縄には漁師さん以外にもヤシガニやノコギリガザミなどを捕まえては市場に持ち込み、副次的な収入にしている人がいます。
この値段を見るとなるほど、納得です。

ヤシガニは成長がとても遅いことで知られています。(食べられるサイズに育つまでに10年20年はラクにかかります。)

ということは成熟も遅く、それだけ乱獲の影響を受けやすいのです。
しかも生活史が複雑で、養殖技術も確立していません。

Photoこれくらいのサイズになると、もう僕なんかよりはるかに年上なわけで…。そう考えると食欲もそがれる気がする。

そういう事情を知っていると「そんな野生動物を捕まえて売るなんてとんでもない!」
という考えを抱きがちです。

でも僕は希少な動物の自然化での個体数と同じく、古くからその土地に根差してきた食文化も大切に保全すべきだと考えているので、とても複雑な思いでした。

現地のお年寄りにお話をうかがう限り、やはりヤシガニは次第にその数を減らしているそうです。

安直に「獲るな!」とは言いませんし、言えませんが、
この独特の食文化を後世に伝えるためにも、何らかの規制が必要であると僕は考えます。

本職の漁師さんによる海での漁と違い、漁協などが管理していないケースなのでそれも難しいのですが…。

うーん、やっぱり難しい問題です。

ちょっと固いお話でした。

2012年12月 7日 (金)

蚰蜒愛で ~げじめで~

本日の記事は相当気持ち悪いです。閲覧注意です。

ブログ以外の媒体で書こうかと思っていたネタなのですが、
どう考えてもGOサインが出るわけがない内容なのでここで垂れ流します。
正直、個人ブログでもこれはどうなんだろうなあ…という感じです。

脚が多い系が苦手な方はスクロールしない方がいいと思います。
引き返して猫とかフェレットとかの画像を探して和むのがいいでしょう。

画像にモザイクとかそういう小細工は無いです。


















今日の主役生き物はこちら。







Imgp1063_2          レディー・ガガのイセエビには負けんよ。


そう。
今回は「脚がいっぱいある系生物」のトップアイドル、オオゲジと戯れるお話です。

…上の写真、なぜこんな前衛な感じになっているかと言うと、
秋に沖縄本島でキャンプ中にオオゲジを発見。
ついハンドリングしながらオオゲジの顔の撮影を始めるも、興奮したオオゲジがわさわさと腕から肩に登り、
そのままうなじ、後頭部、頭頂部と移動。

気づけばこんなことに。

Imgp1030          見た目がちょっとおっかないから、ムカデみたいな危険な生き物だと思われがち。
          でも実はとてもおとなしい無害な生き物。

Imgp1046          オオゲジ顔アップ。コオロギとか昆虫っぽい顔つきで意外とカワイイ。

「払い落せよ!」と思われるかもしれませんが、ゲジ類の脚はとてももろく、ちょっと触ると簡単に抜けまくります。
すぐに脚が足りなくなって邪悪なナナフシみたいな悲惨な姿になってしまうので下手に掴んだり払ったりできないのです。

でも慣れるとお互い平気なもので、面白いので顔に乗せたまま食事をとったり友人と談笑したりしてしまいました。
手乗り文鳥みたいなもので、自分の身体の上で大人しくしてくれるとなんだか愛着がわいてしまうものなのです。

Imgp1066          膝の上に猫を乗せる感じで。

そうそう。オオゲジの脚はトゲトゲしていますが、肌の上を歩き回られても全然チクチクしたりはしませんでした。

Imgp1034          未知の生物に寄生されているわけじゃないよ。

今回のキャンプは今まであまり接したことの無かったオオゲジくんと親睦が深められて良かった。
みんなオオゲジくんのことキモいとか怖いとか悪く言うけど、あいつけっこう優しくていい奴だったよ。


2012年12月 3日 (月)

深海アナゴの顎

前回は深海鮫についてでしたが今回は深海性のアナゴのお話です。

これは深海ザメと同じポイントで釣れた深海アナゴ(イラコアナゴ?)。

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ウツボのように大きな口が印象的ですが、触ってはじめて分かる特徴がもう一点。

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骨格が異様に柔軟。そしてアナゴの仲間にしては顎の力が貧弱極まりない。

アナゴやウナギの仲間は大抵、丸飲みにできない大きな獲物も噛みちぎって食べるため、強靭な咬合力と顎の骨を持っています。

Photo
親指ほどの太さしかないこの魚も、ものすごい力で噛みついてきます。
大の男の力をもってしても、一度閉じた口をこじ開けるのは大変です。
僕はこの写真の直後、流血しました。

Photo_2
東京湾名物のダイナンアナゴと思しき大アナゴ。
釣り船の船頭さん曰く、このくらいの大きさになるとゴム長を噛みちぎるそうです。
よって素手で下手な扱いをすると大怪我をします。

ところが先の深海アナゴは
Pa170314
この有り様。
歯もあまり発達しておらず、口に手を突っ込んでも平気。

大きな口、弱い顎、柔軟な骨格。
こうした特徴から導き出されるのはこのアナゴは「深海底の餌を手当たり次第に丸飲みしているのだろう」ということ。

事実、この時は#4/0のジギング用フックというバカでかい釣り鈎を咥えて上がってきました。しかも複数の個体が。
体長80cm程度の細身の魚ではなかなか考えにくい出来事。
これはふにゃふにゃの骨格だからこそできる技でしょう。

やはり深海では「食べられそうなモン見つけたら即、丸飲み」という戦略が有利なんでしょうか。

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この写真で深海アナゴと並んでいる骨は、このアナゴの胃袋から出てきたもの。
調べてみたところ、どうも小さな深海ザメの頭骨らしい。

自分と変わらないサイズの頭部を持つサメを丸飲み…。
この魚の悪食さがうかがえます。

これくらい貪欲でないと餌の少ない深海では生きていけないのかも。

しかし、一つ疑問が。
強靭な顎と硬い歯を捨てたこのアナゴ。
もしも海底に沈んだクジラの死体とか、巨大な餌を見つけてしまったらどうするんでしょう?

指をくわえて見てるだけ?

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