« 蚰蜒愛で ~げじめで~ | トップページ | オトシンクルスの採集動画 »

2012年12月15日 (土)

ヤシガニ

先日の沖縄旅行で見かけた光景。

Imgp1148
まだ小さなヤシガニが某所で結構な値段で売られていました。

ヤシガニはその身肉が美味しいので、南西諸島の各地で古くから食用に供されています。
(たまに毒をもっている個体がいて、中毒する事件もあります。)

沖縄には漁師さん以外にもヤシガニやノコギリガザミなどを捕まえては市場に持ち込み、副次的な収入にしている人がいます。
この値段を見るとなるほど、納得です。

ヤシガニは成長がとても遅いことで知られています。(食べられるサイズに育つまでに10年20年はラクにかかります。)

ということは成熟も遅く、それだけ乱獲の影響を受けやすいのです。
しかも生活史が複雑で、養殖技術も確立していません。

Photoこれくらいのサイズになると、もう僕なんかよりはるかに年上なわけで…。そう考えると食欲もそがれる気がする。

そういう事情を知っていると「そんな野生動物を捕まえて売るなんてとんでもない!」
という考えを抱きがちです。

でも僕は希少な動物の自然化での個体数と同じく、古くからその土地に根差してきた食文化も大切に保全すべきだと考えているので、とても複雑な思いでした。

現地のお年寄りにお話をうかがう限り、やはりヤシガニは次第にその数を減らしているそうです。

安直に「獲るな!」とは言いませんし、言えませんが、
この独特の食文化を後世に伝えるためにも、何らかの規制が必要であると僕は考えます。

本職の漁師さんによる海での漁と違い、漁協などが管理していないケースなのでそれも難しいのですが…。

うーん、やっぱり難しい問題です。

ちょっと固いお話でした。

« 蚰蜒愛で ~げじめで~ | トップページ | オトシンクルスの採集動画 »

甲殻類」カテゴリの記事

コメント

ども、ちょくちょくTwitterで絡む欅です。

難しいですよね。イルカとかクジラぐらい難しいんじゃないかと。


種の保存と文化の保存は相反する時も多いですしね。

ブログも見つけたよんsmile
ちょうど、一昨日くらいに知人とヤシガニの話しをしたんだけど…。

多良間島では「ヤシガニ保護条例」ができたこと、知ってるかな。
条例が出来た事自体にも多少なりとも効果があるとは思うんだけど、
「地元の人達への、持続可能な利用方法への理解(専門家を含めた飲み会等を経て)」と
「外来業者による乱獲への対処」をふまえての条例制定
という”経緯”が大事だな、と思う次第。
そんな活動を行うバイタリティを持った「行政・専門家」が、どれだけいるんだ、って話だけどもshock

こんにちは。

ヤシガニですが、南硫黄島にもいたらしいです。(任意のURL欄に関連情報を)
・・・ってか、過去に一度も他の陸地と繋がったことがない島なのにどーやって?

> 石-珪素さん

こんにちは。
ヤシガニって陸の生物のイメージが強いのですが、
実際は卵~幼生の間は海でプランクトン生活を送る「回遊生物」なんです。
ウナギなんかと同じですね。

だから海洋を経て孤島にもばっちり進出できます。
小笠原なんかでもたま~に「間違って上陸した」と思われる個体が採れるそうですよ。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1629239/48327876

この記事へのトラックバック一覧です: ヤシガニ:

« 蚰蜒愛で ~げじめで~ | トップページ | オトシンクルスの採集動画 »