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2012年12月 3日 (月)

深海アナゴの顎

前回は深海鮫についてでしたが今回は深海性のアナゴのお話です。

これは深海ザメと同じポイントで釣れた深海アナゴ(イラコアナゴ?)。

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ウツボのように大きな口が印象的ですが、触ってはじめて分かる特徴がもう一点。

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骨格が異様に柔軟。そしてアナゴの仲間にしては顎の力が貧弱極まりない。

アナゴやウナギの仲間は大抵、丸飲みにできない大きな獲物も噛みちぎって食べるため、強靭な咬合力と顎の骨を持っています。

Photo
親指ほどの太さしかないこの魚も、ものすごい力で噛みついてきます。
大の男の力をもってしても、一度閉じた口をこじ開けるのは大変です。
僕はこの写真の直後、流血しました。

Photo_2
東京湾名物のダイナンアナゴと思しき大アナゴ。
釣り船の船頭さん曰く、このくらいの大きさになるとゴム長を噛みちぎるそうです。
よって素手で下手な扱いをすると大怪我をします。

ところが先の深海アナゴは
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この有り様。
歯もあまり発達しておらず、口に手を突っ込んでも平気。

大きな口、弱い顎、柔軟な骨格。
こうした特徴から導き出されるのはこのアナゴは「深海底の餌を手当たり次第に丸飲みしているのだろう」ということ。

事実、この時は#4/0のジギング用フックというバカでかい釣り鈎を咥えて上がってきました。しかも複数の個体が。
体長80cm程度の細身の魚ではなかなか考えにくい出来事。
これはふにゃふにゃの骨格だからこそできる技でしょう。

やはり深海では「食べられそうなモン見つけたら即、丸飲み」という戦略が有利なんでしょうか。

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この写真で深海アナゴと並んでいる骨は、このアナゴの胃袋から出てきたもの。
調べてみたところ、どうも小さな深海ザメの頭骨らしい。

自分と変わらないサイズの頭部を持つサメを丸飲み…。
この魚の悪食さがうかがえます。

これくらい貪欲でないと餌の少ない深海では生きていけないのかも。

しかし、一つ疑問が。
強靭な顎と硬い歯を捨てたこのアナゴ。
もしも海底に沈んだクジラの死体とか、巨大な餌を見つけてしまったらどうするんでしょう?

指をくわえて見てるだけ?

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コメント

こんにちは。
むしろ素人としては、胃袋に収まるまでの間どんなことになっていたのか・・・という方が気になります。。
ネット動画ないかな・・・たぶんないw
深海鮫しかも小さいとはいえど、やっぱりサメは鮫・・・サメにしたって捕って食らう対象だろうし・・・そんなイメージです。

>石-珪素

もごもごおふおふしながら丸飲みでしょうねえ。
きっとヘビが卵を丸飲みする様子に似てるんじゃないでしょうか。

クジラを食べに来た生物を丸呑み、かと

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