軍隊虫 ~これ何? 質問と回答その7~
当ブログで募集し続けている正体不明の生物写真ですが、寄せられる投稿を見ているとやはり昆虫の割合が多いようです。
ちなみに、キノコバエの成虫はハエというより蚊のような外見です。
なんにせよ、虫嫌いの人には単体でもキツいのに群れた姿とそれが離散する瞬間は相当ショッキングでしょう。
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当ブログで募集し続けている正体不明の生物写真ですが、寄せられる投稿を見ているとやはり昆虫の割合が多いようです。
2月某日、前々から獲りたかった魚をついに獲った。
わけのわからないタイミングで。
夏秋の魚だと思い込んでいたのに、よりによって2月て。
その魚というのはこれ。ツバクロエイ。
スポーツカイトみたいなシルエットが非常〜にイカす。
ところで、「ツバクロ」とはツバメを指す古語である。
普通のエイはトランプのマークで言えばスペードを想起させるシルエットであるが、ツバクロエイはむしろ横倒しにしたダイヤに近い。体長より体幅の方が大きいのだ。
この常軌を逸したシルエットが翼を広げたツバメを想起させるということだろう。
また、魚体の薄さにも驚かされる。それこそ凧並み。もう完全に砂底に張り付くか、砂上を滑り泳ぐことだけに特化しているよう。
立体的な動きを捨て、ひたすら二次元的な生活を選んだ結果の魚体。
海底という「面」がこの魚にとっては世界のほぼすべてなのだ。
頭上の餌に飛びつくこともあまりないであろうから、上層はそれこそ彼らにとっては「異次元」に近いのかも。
この辺がコチやヒラメやカスザメとはちょっと違う(もちろん、頭上から襲いかかる外敵や、いい感じに上方を流れ漂う餌もあるだろうから、完全に意識の外にあるということは無いだろうが)。
そう考えると、名前の元になったツバメはこの世で最も立体的な機動に長けた生物であるので、この珍魚はまったくの対極にある存在と言えるかもしれない。
余談
こちらもツバメの名を持つナンヨウツバメウオの幼魚。
シルエットはツバクロエイに近い。90度回転するが。
ちなみに、こちらは波間を漂う枯葉に擬態しているため、水面に依存した生活スタイル。こういう偶然も面白い。
今回の沖縄探訪は風にやられた!
うりずんってやつか。
住んでる頃は季節による風の吹き方なんて大して気にしてなかったな。
夜のイザリに行こうにも、水面が揺れまくりで何も見えない。キリアナゴすら探せない。
それでも一晩だけ強行トライ。
本命オニダルマオコゼは諦めて水深数センチ程度の浅場でヒラムシなどの小物を撮影していると、妙な小石を発見。
藻類が薄く生えて褐色がかっているイノーの窪みにはまり込んだやけに白い小石。
しかもシルエットが左右対称。
これは!これぞ!
ダルだ!
オニダルマオコゼだ!
たまたま視線を落とした先に居てくれたから見つけられたが、これは運が良かったとしか…。
面構えから体つきまで、まるっきり成魚のミニチュア。
3月30日、あまりにも原稿が進まないので気分転換に小川へ。
カワアナゴでも出ていないかと水面を照らすと、今年初の対面となるスッポンが。
何かを採るつもりで出たわけではないので、服装は長ズボンにダウンジャケット、網や手袋は当然無し。
じゃあまたの機会に…となるほど僕は大人ではないので、ズボンを捲って素手で捕獲。
昨年より10日早い対面。
寒い日々、いつもこの日を待ち望んでいたぜ。
有難や春の恵み。
泥抜きをして、妊娠中の友人に食べてもらう予定です。