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2015年6月26日 (金)

カミツキガメは獲れた環境で味が異なる? ~カミツキガメのさばき方と下処理~

先日、印旛沼水系のヘラブナ・コイ釣り師さんたちにインタビューをしているとこんな話が。

「数年前にカミツキガメが食べられるという記事がネットで話題になってから、外道で釣れた個体を持ち帰って食べるヘラ師が出てきている」とのこと。

それもどうなんだろう…。
スッポン感覚なんでしょうか…。
さらに、実際に食べたというおじさんにも遭遇。
詳しく話を聞くと興味深い情報が。

「カミツキガメは美味い。でも、個体によって肉に臭みがあるものとまったく無いものがある。」
と言うのです。

そりゃ個体差は多少あるだろうと思っていましたが、彼が言うにはかなり明瞭に「当たり外れ」があるのだとか。

僕も過去に複数の個体を食べてきましたが、いずれもさほど臭みは気になりませんでした。

ですが、それらはすべて比較的清浄と考えられる本流で捕らえたもの。
ひどく水の悪い淀みや水路で捕獲した個体ならどうだろう…。

というわけで、この度はあえて思い切り水の汚れた環境(水停滞しまくり、濁りまくり、ゴミや油浮きまくり)で捕獲したカミツキガメを食べてみることに。

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写真だと分かりにくいですが、この環境で獲れる個体は見た目からして明らかに本流のものとは違います。

本来白っぽい皮膚や腹甲羅には汚れが沈着して茶色くなっており、
甲羅には油膜が張っているほど(しかも、この甲羅の汚れがものすごく重厚で、洗剤とたわしで磨きまくってもとめどなく黄色く浮き上がってくるという)…。

その場で血抜きをして持ち帰り、解体していきます。

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腹甲と背甲の継ぎ目には簡単に包丁が入ります。ここを外してしまうと解体が楽。

気づきとしては、おそらく繁殖期を間近に控えているためでしょうか、脂肪の付き方が非常に良いこと。
そしてその脂肪がくすんだ色で食欲をそそらないこと。

さらに、肝臓も色が悪く食べる気になりません。
これに関しては捕ったその場で摘出して血を抜いておけば違ったのかもしれませんが…。

さて、肉を切り出し臭いを嗅ぐと、確かに多少の獣臭さが。
泥臭さとはまた違うにおいです。

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甲羅や表皮の汚れからにおいが移ったものかもしれないので、最低限の下ごしらえとして日本酒で洗っておきます。

まず、以前にも作ったことのある唐揚げにして味を見てみると、独特のにおいが少し残っています。

明らかに、以前本流で捕らえたものよりも強く臭う。

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今回は竜田揚げで

ただし、「うわっ、臭っ!食べたくない!」というほどのものではなく、
「野趣あふれる」という言葉で誤魔化せてしまえそうな程度ではありますが。
ですが、これ以上臭いが強い個体に当たると、少し抵抗が出てくるかもしれません。

そこで、この臭いを消す調理法を考えてみます。

原産地ではケイジャン料理に使用されるそうなので、さらに酒に漬け、各種スパイスをもみ込んでケイジャンチキン風にしてみると…。


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ケイジャンタートル

まったく臭いが気にならなくなりました。
バリバリ食べられます。
酒+スパイス+グリルが油で揚げるよりも臭い消し効果が高いとは。
…もしかすると僕の舌と鼻がおかしくなっているだけなのでは。
と疑心暗鬼になってしまったので(食後二日経って自分の身に異常が出ていないことを確認してから)父にも食べさせてみたところ…。

絶賛!&完食!
「全然臭くなかった。美味かった!」とのこと。

またカメ料理のレパートリーが増えました。
近いうちにスッポンでも試してみようかな。

結論:
どうやら、カミツキガメも生息環境によって大きく食味が変わるようです(当然のことですが…)。

※カミツキガメは外来生物法により特定外来生物に指定されており、生きたままの輸送や蓄養は禁じられています。

また、決して獰猛な動物ではありませんが、捕まえようとしたりいたずらをしたりすれば当然咬みついてはきます。
これは野良犬でもクワガタでも同じです。
咬まれれば怪我もしますので、見かけても不用意に触れないようにしましょう。

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コメント

ケイジャンタートル!
美味しそうですね(゜▽、゜)
そういう臭み消しの方法もあったのかと大変参考になりました。
どこで釣って食べてみても臭かったアメリカナマズにその調理方法を試してみようかな。

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